すごく自由にあれこれと!

どうも、イケメンなraseedです。 すいません嘘です。 いや、嘘ではないです。ないですけど、調子に乗りました。 代わりにゲームのプロです。多分。

幼児の頃熱中症になった人間の体験談

見出しの通り、幼児の頃熱中症になった私がその体験を話します。なんか最近熱中症の話をよく聞くので。

どの位の頃かというと、私が幼稚園に入園している時であった事位しか覚えていないので、分かるのは3~5歳の間の夏場という程度ですね。

私は今20もとっくに超えているので、そんな時の話は覚えていないだろうと思われるかもしれませんが、いやーこれが意外に覚えています。

何といってもインパクトもあったし、ショックもあったし、成長する中でその時の事を思い出して考察する事もあったので、他の事をほぼ忘れていても、その事をそこそこ覚えています。

では、その内容を話させて頂きます。

 

まず、私は夏場のクッソ熱い日の朝に、幼稚園の中庭で体育座りしながら太陽さんに焼かれていました。朝でももう熱い。

その苦行の理由は知っています。それは事前に遠足の様な物をすると言われていたからです。

実際には恐らく社会見学の様な物だったのですが、社会見学なんてした事の無かった私にはその違いが判らなかったため、当時の私は勝手に楽しそうな遠足だと思い込んでいました。

私を含めて皆を座らせていた引率の先生は、体育座りで小さな体をより小さく低くした園児が太陽と地面の輻射熱とのダブルパンチを食らっている事を理解しているのかいないのか、長々と話しており、その殆どは暑さばかりが気になって頭に入ってきませんでしたが、終わり際にこう言いました。

「今日は警察署に行くからしっかりと勉強しましょう

その瞬間、あ・・・なんだか楽しくなさそうだな。と、割と真剣に悲観した事をよく覚えています。我ながら現金です。

そうして社会見学すら理解していなかった一人の愚かな園児を絶望させて、集団は歩き始めました。

 

私はどこに目的の警察署があるのかは理解出来ませんでしたが、園が自前で持っているバスの前を通り過ぎた所で、歩くという現実を突き付けられ、段々不安になっていきました。

(この暑さで?歩いて向かうの?本当に?)

そんな疑念や不安が湧いてくるのも仕方ありません。園から出始めた時点で、私が肩から提げていた水筒の中身はもう半分程度になっていたのですから。マジ無計画。

そして車が沢山行きかう大きな通りへ出ると、冗談のような暑さが私達を襲いました。アスファルトヤバイ。

そうなっては仕方ありません。水筒の中身を気にしながらも少しづつ飲み続けます。しかし、我慢しても頭痛が酷くなるばかりで、もはや後先を気にする段階ではありません。

目的地の距離はせいぜい500メートルは無い程度だったのですが、体力を奪われた園児たちの足は遅く、横断歩道の信号も前や後ろの集団を妨害してきます。

そうこうしている内に、とうとう私の水筒は空になってしまいました・・・が、私は目的地の警察署前にたどり着く事に成功しました。

 

さて、これで水を飲む事が出来る・・・と、思ったのも束の間。

警察署の敷地内に水道を見つけましたが、何故か回すための取っ手が全てもがれています。

何故!?どうして!?それ全部壊れてるの!?と、私は大きく混乱してしまいます。

そして、石畳のまた違った暑さの中、水を探します。

しかし、ありません。いや、厳密には外に立っていた警官の方がストロー付の水筒を携帯していたので、あれをねだれば良かったのかもしれませんが、話し掛ける事が出来ませんでした。知らない人だし警官だしでなんだか躊躇われたのです。

親しい友達も水筒が空だった様だし、何より同じく辛い目に遭っている人間に、寄越せとは言えませんでした。

なら中に入るしかありません。

でも先生がなにやらみんなを石畳の上で留めて何かを話しています。死ぬ程どうでも良かったのか、限界だったのか、その内容は記憶に残っていません。

私の記憶はここで途絶えました。多分私はここ(警察署前の石畳の上)で熱中症で倒れたのだと思います。

 

そこから気が付いたら、車の中にいました。

車はパトカーなのかタクシーなのかは分かりませんでしたが、そういった風合いを感じるモノトーンの車内でした。

そこで知らない優しそうな女性(知っている先生ではなかった)に膝枕をされており、その人は「寝てて良いよ」と周囲を見回す私に語り掛けてきました。

その言葉に甘えて目を閉じると、その瞬間に意識が無くなりました。相当体にこたえてたんですね。一瞬で眠ったみたいです。

 

次に目を覚ました時には幼稚園の保健室の様なベッドのある場所に寝かされており、起きた時にいた年嵩の女先生に怒られました。

「なんで警官の人の水筒を飲ませて貰わなかったのか」と。

長くなったので、続きは次回。